【熊川宿見どころ】古道具店をめぐる

400年以上も昔の安土桃山時代、交通と軍事において重要な場所であるとして宿場町となった熊川宿。江戸時代まで大いに繫栄し、最盛期には1日に約1,000頭もの牛や馬が行き交ったと言われています。江戸時代が終わり宿場としての役目を終えた後も地域の生活を支える商店が軒を連ねていた熊川は、江戸時代、明治大正昭和と様々な時代の面影が感じられる町です。レトロな雰囲気漂う熊川で「昔の人が手に触れ愛用していた古道具を探す」そんな楽しみ方はいかがですか?ここでは熊川宿の中にある古道具店をご紹介します。

宿場町の頃の面影を残す熊川宿の町並み

熊川宿の中で古道具を扱っているお店は2軒、どちらのお店も上ノ町エリアにあり、熊川宿駐車場からも近いのでとても便利です。また、道の駅から熊川番所や町並みを見ながらお店へ歩いて向かえば、レトロな雰囲気に包まれながらお店のあるエリアへ到着です。

明るい店主さんが営む古物店「リサイクルうさぎ」

最初に紹介するのは「リサイクルうさぎ」。アンティーク雑貨や古道具、古い着物や食器など色々な物を扱うお店です。お店の外まで商品が並んでいて入る前からワクワクします。

古民家を改修した店舗

目印はこちらの看板

お店の外に置かれた箱の中を覗くとレトロな雑誌と和食器が。「あっそれ明治の食器ね、中にも色々あるから入って見てってね」と店主の林田さんが気さくに声をかけてくれました。明治時代ということは今から100年以上も前の物。そんなものが普通に店頭にあるということは、中にはどんな素敵な物があるのだろうと、入る前からドキドキします。

この日店頭に並んでいたのは明治時代の食器や昔の雑誌

靴を脱いで商品の並ぶお店へと足を踏み入れると物凄い数の雑貨や食器が並んでいてどこから見ようか悩んでしまいました。

たくさんの商品が並ぶ店内はそこにいるだけで楽しい気分に

まずはお店の外からも見えていた窓辺にかかった竹カゴ。色や形、編む模様が色々違ってお部屋のインテリアに上手に組み込めたら素敵になりそうです。

窓辺のかかった色々な形のカゴたち

カゴのそばには昭和の雰囲気あふれるお鍋やポット、おもちゃなどが。
他にもブリキ缶や家電など昭和を感じるものが色々でなんだか懐かしい雰囲気。

レトロな生活雑貨が色々と

かわいい色のミキサーにレジスター

この他にもカメラやラジオ、テレビに蓄音機まで昔のものがたくさんです。

昭和にタイムスリップしたような空間

その中でも一番数が多かったのは食器。色のキレイなガラスの器や焼き物がお店の色々な場所に並べられています。

レトロなガラス食器も魅力的

昔の焼き物は同じ模様に作られていても少しずつ違って個性的

時代も昭和から大正・明治・江戸と様々な時代の物があるそうなので色々と店内見て回ってみてくださいね。

そしてお買い物の間ずっと気になっていたのがお団子の香ばしい香り。じつはこちらのお店、週末限定で焼きたてのお団子の販売もされています。帰りにはお団子をしっかりテイクアウトさせて頂きました。

甘すぎない、みたらし醤油団子

 

リサイクルうさぎ
住所:福井県三方上中郡若狭町熊川20-32
TEL:090-5158-1394
定休日:不定休
営業時間:10:00〜16:00
菱屋からの徒歩所要時間:徒歩約3分
Instagram:re_usagi
※営業時間や定休日などは変更の可能性がありますので、詳しくはお店にお問い合わせください。

古いのに新しく見えるそんな空間のお店「55C」

次に紹介するのは「55C」。

55C看板

週末限定でOPENするこちらのお店、平日に訪れると何のお店なのか何なのか分からない不思議なお店ですが、週末になると「OPEN」の看板がぶら下がります。

こちらがかかっていたら営業中

昔の土壁をそのまま生かした内装の空間や白く壁が塗られた小さなお部屋のような空間など、店内は棚の取り付けまで全て店主の奥田さんが自身でリフォームされたそうです。

土壁の店内は昔の雰囲気そのまま

白く塗られた壁の雰囲気が良い感じ

壁の風合いと照明がとてもオシャレで、宿場から一歩足を踏み入れた店内は素敵な空間になっています。

グラスとカトラリーどちらも昔の雰囲気を感じる色です

素敵な食器とも出会えます

この他にもレコードや昔の雑誌、教科書も。読むだけでなくインテリアとして飾ると部屋の中が一気に昭和に出来そうです。

国語の教科書に昭和のレシピ本

70年代に発売された井上陽水のレコード

さらに、お店の奥にも55Cのロゴがあり、靴を脱いでお店の奥へと上がらせて頂きました。

お店の奥にも55Cのロゴが

店内のロゴの下にある大きな壺「これは室町時代の壺だよ~横にある椅子は古くないから10年くらい前のだけど」と店主の奥田さん。室町時代と平成が並んで置かれている手作りの不思議空間。近くに並んでいるお皿や盃なども16~17世紀頃の朝鮮半島の物だそうです。

朝鮮から伝わってきたお皿

店内の商品は昭和レトロな物から数百年も昔のものまであり、奥田さんのセンスが光ります。値札以外、商品の説明はほとんどないので気になる商品を見かけたらぜひ奥田さんに声掛けを。それぞれの商品の魅力やパッと見ただけでは分からなかった商品の魅力を教えてくれますよ。

さりげなく飾られた鍵と栓抜きもかわいい

昔の秤や旅行かばんなども雰囲気があります

55C
住所:福井県三方上中郡若狭町熊川20-11-1-2
定休日:不定休(営業日はInstagramでお知らせしています)
営業時間:10:00〜17:00
菱屋からの徒歩所要時間:徒歩約2分
Instagram:55c_kumagawa
※営業時間や定休日などは変更の可能性がありますので、詳しくはお店にお問い合わせください。

山川 みを
writer
山川 みを

東京都大田区出身、都内の動物園や水族園にてボランティアガイドで活動。2013年福井県若狭町へ移住。里山体験イベントの企画運営や農業に従事。2021年5月株式会社デキタに入社。前職の知識や生産者とのつながりを活かし、仕入れや商品開発などを担当している。

東京都大田区出身、都内の動物園や水族園にてボランティアガイドで活動。2013年福井県若狭町へ移住。里山体験イベントの企画運営や農業に従事。2021年5月株式会社デキタに入社。前職の知識や生産者とのつながりを活かし、仕入れや商品開発などを担当している。